クエーサーのエネルギー源クエーサーは宇宙で最も明るい天体です。 天文学者たちがはじめてクエーサーから放出されるエネルギーを計算したとき、 彼らの多くはこれほど大量のエネルギーを放出できるものがあるとは信じて いませんでした。何かが間違っていると考えた天文学者もいました。 実際、赤方偏移は距離を表しているのではなく、何か他の原因によって生じている ということを提唱した天文学者もいました。 しかし、さらに研究を進めると、結局これらの代替案はありえない事がわかり、 ほとんどの天文学者は、クエーサーは実際に宇宙で最も遠くにあって、 最も明るい天体であると結論するに至ったのです。 クエーサーの莫大な放射を出すのに十分なエネルギーを供給する エネルギー源はほとんどありません。観測される放射の特徴に最もよく合い、 物理的にあり得るエネルギー源は、超大質量のブラックホールです。 ブラックホールとは、そこからは何物も、 光さえも逃げ出すことができない場所です。 太陽の質量の数倍といった小さなブラックホールは、大質量の星の死に よってできます。その一方で、クエーサーの中心にあるブラックホールは太陽質量の 何百万倍から何十億倍の質量を持っているのです。 このように、典型的なクエーサーにあるブラックホールの質量は非常に大きいのですが、 その大きさは、ほんの太陽系程度です。 どのようにしてこのような超大質量ブラックホールが誕生したかは いまだわかっておらず、その起源は重要な研究テーマになっています。
クエーサーの中心では、ブラックホールは巨大な、 回転するガスの雲に囲まれています。 ガスがブラックホールに吸い込まれるときには何百万度にも熱せられます。 そして、ガスはその大量の熱によって熱的な放射をするのです。 この熱的な放射はスペクトルの広い波長範囲にわたっていて、 クエーサーはX線から可視光まで明るく輝きます。 クエーサーの明るさには、ブラックホールの質量によって決まる エディントン限界という限界の明るさがあります。 もし、大量のガスがブラックホールに落下すると、ガスは熱せられて放射を放ち その放射が外向きの圧力を生み出します。この圧力がブラックホールの重力 と同じになる明るさがエディントン限界です。つまり、エディントン限界 を越える明るさになるとガスは吹き飛ばされてブラックホールに落ちて来ないのです。 クエーサーについて最も重要な事実のひとつは、 すべてのクエーサーが私たちから非常に遠く離れているということです。 最も近いところにあるクエーサーでも約8億光年の距離にあります。 したがって、現在の宇宙にはクエーサーは存在せず、 最後のクエーサーは約8億年前に消えてしまったと結論付けることができます。 クエーサーはどこへいってしまったのでしょうか? 誰も確かなことは言えません。しかしながら、そのエネルギー源を考えると、 単に燃料を使い果たしてしまったというのが一番ありそうなことです。 ブラックホールが周囲の円盤にあるガスや塵を使い果たして、 クエーサーは最終的に輝くことをやめてしまったのでしょう。 それでは、SDSS で見つかったクエーサーのいくつかを解析してみましょう。
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